「OZmall 掲載料金」で調べても、具体的な金額はすぐには出てきません。それには理由があります。公式サイトの料金の説明が「固定費0円」という言葉を軸にしていて、そこから先の具体額は非公開だからです。
この記事では、OZmallへの掲載を検討する事業者向けの公式ページを実際に取得し、確認できたことと、確認できなかったことを分けて示します。推測の金額は書きません。
この記事でわかること
- OZmallの掲載料金の仕組み(固定費0円・成功報酬型という公式の説明)
- 公式に書かれていないこと(手数料率・初期費用の金額・契約条件)
- 審査制であること、対象エリアの制限
- 掲載を続けたまま自社予約と役割分担する考え方
公式サイトに書かれていること(2026-09-23 実確認)
OZmallへの新規掲載に関する事業者向けページ(<OZのプレミアム予約>新規掲載に関するお問い合わせ)を実際に取得して確認しました。
固定料金ゼロ/送客実績に対して手数料を頂戴する成功報酬型のため、月額掲載費や維持費はかかりません。また、特集・記事への掲載も無料なので、閑散期の送客強化にも活用できます。
「月額掲載費や維持費はかからない」と明記されている点は、はっきりした事実です。 費用がかかるのは、送客の実績(=予約や来店が成立した分)に対してだけ、という構造になっています。
審査制であること
同じページには、掲載できる店舗が無条件ではないことも明記されています。
厳選店舗のみを掲載/掲載しているのは、独自のチェックポイントに基づいて選んだお店や施設のみ
掲載にあたりましては、審査をさせていただいております。審査の結果ご参加いただけない場合もございます。
審査にあたって1週間程度お時間を頂く場合がございます。
申し込めば必ず載る、という媒体ではありません。 審査があり、落ちる可能性があることが公式に明記されています。この点は、審査のない自社予約ページや、多くの汎用予約システムとは異なる特徴です。
対象エリア
ビューティ予約(ヘアサロン予約を含む)の掲載基準として、対象エリアは首都圏エリア(東京・神奈川・千葉・埼玉)、ヘアサロンについては愛知県も対象と案内されています(2026-09-23確認。まつげサロン予約は新規掲載の募集を停止中との記載もありました)。地方のサロンは、この時点で対象になっていない可能性があります。 自店のエリアが対象かどうかは、申し込み前に確認してください。
サポート体制
担当窓口によるサポート(電話・メールでの相談、反響データの振り返り、プラン提案)があるとされています。数字が非公開な分、契約前の相談で具体的な条件を詰めることが前提の構造になっています。
公式に書かれていないこと
サロンの予約・顧客管理を無料で始める
無料で始める次の項目は、実際にページを確認しましたが金額としての記載が見つかりませんでした。
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 手数料の料率(%) | 「成功報酬型」とのみ記載。具体的な%は非公開 |
| 初期費用の金額 | 記載を見つけられなかった |
| 契約期間・自動更新・解約条件 | 記載を見つけられなかった |
「固定費0円」という言葉だけを見ると無料のように感じますが、成果に対する手数料は別にかかります。 その料率が分からない以上、月にいくら払うことになるかは、自店の送客実績が確定するまで計算できません。 この点は、ミニモのように料金帯別の手数料額を公開している媒体とは異なります(ミニモの手数料記事で実額を確認できます)。
手数料率・初期費用について、公式サイトの本文に具体的な数字は書かれていません。 契約前に、担当窓口へ「送客1件あたりの手数料率」「初期費用の有無と金額」「最低契約期間」「解約の手続きと通知期限」を明確に質問し、書面またはメールで回答をもらってください。
掲載費が高いかどうかを判定する考え方
手数料率が非公開でも、契約後に払った実額が分かれば、高いか安いかは自分で判定できます。考え方は他の掲載型メディアと同じです。
月額総コスト ÷ その月にOZmall経由で来店した新規客数 = CPA(新規1人あたりの獲得コスト)
CPAが、新規1人あたりの粗利(客単価 ×(1−材料費率))より低ければ、初回の来店だけで広告費を回収できています。リピートしてもらえるなら、初回で赤字でも生涯粗利で回収できる場合があります。判定の3水準はホットペッパーの掲載料記事で詳しく解説しています。同じ計算式がOZmallにもそのまま使えます。
「集客の場」と「予約管理」は別物
OZmallは新規客との出会いの場であり、予約管理ツールではありません。掲載を続けたまま、リピートのお客様だけを自社の予約ページに移す、という使い方ができます。 掲載を解約する必要はありません。
ただし、OZmallとSalon-Bookyの予約枠は連動しません。OZmall経由の予約とSalon-Booky経由の予約は別々の画面で管理することになるため、同じ時間帯に両方から予約が入らないよう、枠の運用ルールを決めておく必要があります。 OZmallに加えて複数の掲載媒体を併用している場合は、各媒体の予約を1つの台帳にまとめる専用サービス(かんざしの料金記事)を検討する余地もあります。同社の公式FAQにはOZmallを含む複数の予約ポータルサイトとの連携が可能と記載されています。
ミニモ・楽天ビューティとの違い
新規集客のための掲載型メディアは、OZmallだけではありません。同じ「固定費0円・成果報酬型」という言葉を使っていても、公開されている情報の中身は媒体ごとに違います。
| 媒体 | 固定費 | 手数料の開示状況 | 審査制 | 対象エリア |
|---|---|---|---|---|
| OZmall | 0円(掲載費・維持費) | 「成功報酬型」とのみ記載。料率は非公開 | あり(独自チェックポイントによる審査) | 首都圏中心(東京・神奈川・千葉・埼玉、ヘアサロンは愛知県も対象) |
| 楽天ビューティ | 0円※エリアによりプランが異なる | 料率を画像で公式に開示(ネット予約15%+税/件・キャンペーン中10%+税/件、電話予約は1,000円/件+転送300円/月+通話料30円/分) | 記載なし(確認できず) | 記載なし(確認できず) |
| ミニモ | 0円 | 料金帯別の実額を公式に開示(110円〜880円・税込) | 記載あり(アプリ審査) | 記載なし(確認できず) |
出典: 各公式サイト(いずれも2026-09-23取得。詳細は楽天ビューティの掲載料記事・ミニモの手数料記事を参照)
OZmallは、料率そのものが非公開という点で楽天ビューティ・ミニモと異なります。 楽天ビューティは料金セクションの画像に、ミニモはテキストに、それぞれ具体的な数字が公開されていますが、OZmallは「成功報酬型」としか書かれておらず、問い合わせなければ料率が分かりません。「載せてもらえるかどうか」自体が検討の入口になるという審査制の点も、審査の記載が見当たらなかった楽天ビューティとの違いです。
ミニモ・楽天ビューティはどちらも料率が公開されているため、契約前に自分で費用を試算できます。この3媒体の中で試算ができないのはOZmallだけです。「まず桁を知りたい」場合は、公開情報の粒度が違うことを踏まえて比較検討してください。
掲載費が見合うかどうかの試算(仮の例)
ここから先は、計算方法を示すための仮の例です。実際の手数料率が非公開のため、実在するOZmallの数字ではありません。 自分が実際に見積もりを取った後、この計算式に実数を当てはめてください。
たとえば、客単価8,000円・材料費率20%のサロンを仮定します。
初回粗利 = 客単価 ×(1 − 材料費率)= 8,000円 ×(1 − 0.2)= 6,400円
仮に、月額総コスト(手数料の合計)が15,000円で、その月にOZmall経由で来店した新規客が5人だったとします。
CPA = 月額総コスト ÷ 新規来店客数 = 15,000円 ÷ 5人 = 3,000円
この仮の例では、CPA(3,000円)が初回粗利(6,400円)を下回っているため、初回の来店だけで広告費を回収できている状態(水準A)に当てはまります。もし月額総コストが40,000円で新規客が3人だった場合は、CPAが13,333円となり初回粗利を上回るため、リピートしてもらえるかどうかが回収の分かれ目になります(水準B・水準Cの判定はホットペッパーの掲載料記事で詳しく解説しています)。
繰り返しますが、上記の金額はすべて仮定です。 自分の客単価・材料費率・実際に請求された手数料・新規来店客数を、この計算式にそのまま当てはめてください。
見積もり時に確認すべき質問リスト
手数料率・初期費用・契約条件が非公開である以上、問い合わせの場で具体的に聞かなければ、何も分からないまま契約することになります。 次の質問をそのまま使ってください。
| # | 質問文 | 聞く理由 |
|---|---|---|
| 1 | 「送客1件あたりの手数料率は何%ですか」 | 成果報酬型の核心部分。ここが分からないと総コストが計算できない |
| 2 | 「初期費用はかかりますか。かかる場合はいくらですか」 | 公式サイトに記載がなく、契約時に初めて分かる可能性がある |
| 3 | 「最低契約期間はありますか」 | 短期間で判断したい場合、縛りの有無で計画が変わる |
| 4 | 「解約の手続きと、解約の通知期限を教えてください」 | 契約後に解約したくなったときのために、事前に把握しておく |
| 5 | 「審査に落ちた場合、再申請はできますか。その条件は何ですか」 | 審査制であることが明記されているため、落ちた場合の選択肢も確認しておく |
| 6 | 「自店のエリアは掲載対象に含まれますか」 | 対象エリアが首都圏中心とされているため、対象外の可能性がある店舗は最初に確認する |
この6項目は、口頭でのやり取りだけでなく、メールなど記録が残る形で回答をもらうことをおすすめします。 「言った・言わない」を避けられるだけでなく、後で他の媒体と比較検討する際の資料にもなります。
掲載を続けたまま自社予約に切り替える運用手順
「掲載を解約する必要はない」と書きましたが、実際にどう運用すればよいかを具体的に示します。
- OZmall経由で来店したお客様に、会計時に自店の予約ページ(QRコードまたはURL)を案内する
- 2回目以降の予約は、自店の予約ページから直接受け付ける
- 同じ時間帯にOZmallと自店の両方から予約が入らないよう、枠の運用ルールを決める(時間帯で分けるか、こまめに突き合わせるか)
- 月ごとに、OZmall経由の新規客数と、自社予約に切り替わったリピート客数を記録する
4番目の記録が特に重要です。 「新規獲得はOZmallに任せ、リピートは自社予約に切り替える」という役割分担がうまく機能しているかどうかは、この記録を見なければ分かりません。切り替えが進んでいなければ、案内の方法(QRコードの設置場所、声かけのタイミングなど)を見直す余地があります。
案内のタイミングが重要な理由
予約ページへの切り替えを促す最も効果的なタイミングは、来店中の会計時です。 来店後にメールやSMSで案内しても、開封されずに終わることが多く、その場でQRコードを読み取ってもらうところまでやると、実際にブックマークまで到達しやすくなります。
Googleビジネスプロフィールに自社の予約リンクを登録しておくことも、OZmall経由以外の新規流入を増やす手段として有効です。店名で検索した人が、OZmallのページではなく自店の予約ページに直接たどり着けるようになります。手順の詳細はGBP予約リンクの設定ガイドにまとめています。
OZmallという媒体の性質——女性向け情報メディアとしての集客
OZmallは、美容室専用のポータルサイトではなく、女性向けの情報メディア全体の中の一カテゴリとして美容室・サロンを掲載しているという位置づけです。公式サイトには「特集・記事への掲載も無料」という記載もあり、単なる店舗一覧ではなく、読み物としてのコンテンツと絡めた送客の仕組みを持っていることがうかがえます。
このことが意味するのは、掲載の効果が「予約サイトとしての検索」だけでなく、「メディアの特集記事経由の流入」にも左右される可能性がある、ということです。 来店目的で訪れるユーザーが中心の予約系ポータルとは、流入の性質が異なるかもしれません。審査制であることや「独自のチェックポイントに基づいて選んだお店のみ」掲載するという説明も、メディアとしての編集方針が絡んでいることの表れと考えられます。
この性質は、掲載を検討する際の判断材料になります。 「まず露出を増やしたい」という段階なら、審査があってもメディア連携の送客力に賭ける価値がありますが、「確実に予約数を計算したい」という段階では、料率が非公開である以上、他の選択肢と比べて見積もりの精度が落ちる点は踏まえておく必要があります。
審査に通りやすい店舗の傾向について——公式サイトからは分からない
「独自のチェックポイントに基づいて選んだお店のみ」という記載はありますが、そのチェックポイントの具体的な内容は公式サイトに書かれていません。 審査基準について、この記事では推測を書きません。
審査基準を知りたい場合は、問い合わせの際に「掲載の審査で重視されるポイントを教えてください」と直接質問することをおすすめします。推測で対策を立てるより、担当窓口から直接聞いた情報のほうが確実です。
まとめ
- OZmallの掲載料金は「固定費0円・成功報酬型」(2026-09-23公式確認)。月額掲載費・維持費はかからない
- 手数料の料率(%)・初期費用の金額・契約期間は公式サイトに記載がなく非公開。問い合わせが必要
- 審査制。「独自のチェックポイントに基づいて選んだお店のみ」掲載され、落ちる可能性もある
- 対象エリアは首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)が中心。ヘアサロンは愛知県も対象
- 高いかどうかは、契約後の実額でCPA(新規1人あたり獲得コスト)と粗利を比較して判定する
- 掲載を続けたまま、リピート客だけ自社予約に移す運用ができる。ただし予約枠は連動しない
実際の差額は損益分岐シミュレーターで計算できます。他社の掲載料・料金プランは美容室の予約システム比較にもまとめています。