整体・カイロプラクティック

整体院・カイロプラクティック開業までの7ステップ——資格不要だからこそ確認したいこと

公開日: 2026-07-22

整体院・カイロプラクティックは、別記事で解説したとおり国家資格が不要で開業できる業態です。ただし「資格不要」は「何をしてもよい」という意味ではありません。この記事では、資格不要だからこそ確認しておきたい事項を含めた7ステップを整理します。

ステップ1: 施術範囲の確認——資格不要だからこそ

厚生労働省は、整体・カイロプラクティックのような資格不要の医業類似行為について、次のように整理しています。

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為については、(中略)当該医業類似行為の施術が医学的観点から人体に危害を及ぼすおそれがあれば禁止処罰の対象となるものであること。

出典: 厚生労働省 医業類似行為に対する取扱いについて(医事第58号)(2026-07-22取得)

開業に国家資格は不要ですが、頸椎への急激な回転伸展を加える手技など危険性の高い施術・禁忌対象疾患への施術は明確に注意喚起の対象です。開業前に、自院で提供する施術範囲と、対象外とする症状をあらかじめ明確にしておく必要があります。

ステップ2: 資金計画

別記事で解説したとおり、整体院は保健所への届出も不要なため、まつエク・アイブロウの開業費用に組み込まれていた美容所の施設基準というコストが発生しません。日本政策金融公庫の理容業・美容業向け資金分類を参考にしつつ、施術用ベッド中心の軽い設備投資として見積もります。

ステップ3: 物件・立地選び

保健所の設備基準が適用されない分、施術ベッドを置けるスペースと着替え・待合の動線を確保できれば、小規模な物件でも開業できます。

ステップ4: 届出・許認可の確認——保健所届出は不要

整体院は美容室・理容室のような「美容所・理容所」としての保健所届出の対象外です。必要な手続きは次の3点です。

  • 個人事業主として開業する場合: 税務署への「開業届」の提出
  • 従業員を雇用する場合: 労働保険(労災保険・雇用保険)の加入手続き
  • 法人として開業する場合: 法人設立の登記手続き

ステップ5: 設備・内装の準備

施術用ベッド・椅子を中心とした軽い設備投資で足ります。危険性の高い手技を用いる場合は、ステップ1で確認した注意事項を踏まえた施術環境を整えておきます。

ステップ6: 保険適用外であることの案内準備

整体・カイロプラクティックは、健康保険の対象にはなりません。

単なる肩こり、筋肉疲労/慰安目的のあん摩・マッサージ代わりの利用/病気(神経痛・リウマチ・五十肩・関節炎・ヘルニアなど)からくる痛み・こり(中略)などは健康保険の対象外です。

出典: 全国健康保険協会 柔道整復師のかかり方(2026-07-22取得)

開業時点から、予約ページやメニュー説明に「保険適用外(全額自己負担)」であることを明示しておくと、来店後の認識のズレによるトラブルを防げます。集客の記事で解説した広告表現の注意点も、開業準備の段階で確認しておくとよいでしょう。

ステップ7: 回数券・予約・集客の準備

回数券の記事で解説したとおり、整体院の回数券には法律上のクーリングオフ義務はありませんが、有効期限・解約ルールを自主的に整備しておくことが重要です。あわせて、予約システムを導入しておけば、開業初日から電話を取り逃さずに予約を受けられます。無料アカウントを登録しておけば、開業準備と並行して予約ページを準備しておくことができます。

まとめ

整体院・カイロプラクティックの開業準備は、資格・届出のいずれも不要という低いハードルがある一方、施術範囲の明確化と保険適用外であることの案内という、資格不要だからこそ必要な確認事項があります。資金計画・物件選び・設備準備・回数券と予約の準備を経て開業に進む流れを押さえておくと、準備の抜け漏れを防げます。開業費用の詳細シミュレーションは損益分岐シミュレーターで確認でき、料金プランから予約システムの導入も検討いただけます。