「ビューティーパレット 料金」で検索しても、金額はすぐには出てきません。それには理由があります。公式サイトに料金表自体が存在せず、個別のヒアリングを経て提案される方式になっているからです。
この記事では、ビューティーパレットの公式サイトを実際に取得し、確認できたことと、確認できなかったことを分けて示します。
この記事でわかること
- ビューティーパレットの主機能(タブレット型カルテ・POS連動・LINE連携)
- 公式に確認できた初期費用と導入期間
- 公式に書かれていないこと(月額料金)
- 予約管理との連携について確認できたこと
公式サイトに書かれていること(2026-09-23 実確認)
ビューティーパレットの公式サイト(BEAUTY PALETTE、運営: Craft Fix Co, Ltd.)を実際に取得して確認しました。
主機能
公式サイトは、美容室・サロン専用のタブレット型カルテであることを軸に説明しています。
紙カルテに手書きするように使え、スマートフォンの画面をタッチして処理をするだけ
市販のタブレットで利用可能
POS連動により業務効率もアップ
LINE連携で集客とリピートを自動化
紙のカルテをそのままデジタルに置き換える発想の製品であることが、これらの記載から分かります。POS(レジ・会計)との連動、LINE連携についても機能として挙げられています。
対応業種
美容室、エステサロン、ネイルサロン、まつげエクステサロンに加えて、ペットサロン、整体、リラク系サロンなども対応業種として挙げられています。美容系に限らない幅広い業種を対象にしている点が特徴です。
導入期間
公式サイトには「2週間から3週間で導入可能」と記載されています。契約から実際に使い始めるまでの期間を、あらかじめ見込んでおくことができます。
初期費用
公式サイトの画面に実際に表示される案内バナーに、次の記載があります。
設置工事費、初期設定など最初にかかる費用を頂いておりません。
初期費用が無料であることは、公式に明記されている事実です。 タブレット型カルテという性質上、設置や初期設定に費用がかかることも想定されますが、それが無料であると書かれています。
公式に書かれていないこと——月額料金
顧客管理も予約管理も、これ1つで無料管理
無料で始めるここが、この記事でもっとも重要な点です。月額料金の具体的な金額は、公式サイトのどこにも記載されていません。
料金の案内は「料金プランのご提案」という見出しのもと、問い合わせフォームへの誘導になっています。ヒアリングを経て個別に金額が提案される方式であり、料金表・プラン一覧のようなページ自体が存在しません。
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 初期費用 | 無料(公式に明記) |
| 月額料金 | 非公開。問い合わせ後の個別提案 |
| 無料プランの有無 | 記載なし |
| 予約受付機能そのものの有無・料金 | 記載なし(POS連携による予約台帳・受付状況の相互確認は明記あり) |
なお、公式サイトには関連製品として、複数の予約サイト・電話予約・自店ホームページ予約を一元管理する「かんざし」への言及もありましたが、そのリンク先も含めて価格の記載は確認できませんでした(かんざしの料金は別記事で確認できます)。
金額が分からない以上、「高いか安いか」を外部の情報だけで判断することはできません。 問い合わせの際は、次の項目を確認してから見積もりを比較してください。
- 月額料金(店舗規模・スタッフ数による変動の有無)
- 予約管理機能の有無と、含まれる場合の追加費用
- POS連動・LINE連携がオプションか標準機能か
- 契約期間・解約条件
対応業種の幅広さをどう読むか
公式サイトが挙げる対応業種は、美容室・エステサロン・ネイルサロン・まつげエクステサロンに加えて、ペットサロン・整体・リラク系サロンなど美容系に限りません。この幅広さには、良い面と、確認しておくべき面の両方があります。
良い面として、業種を横断して使われている実績があるということは、それだけ多様な業務フローに対応してきた可能性を示します。複数業種の店舗を運営している場合(例: 美容室とリラクゼーションを併設)、1つのアプリで統一して管理できる可能性があります。
確認しておくべき面として、汎用的に多業種へ対応する設計は、業種ごとの固有の要件(美容室であればカラー剤の配合記録、エステであれば施術コースの進捗管理など)への細かさが、専門特化型のツールに比べて薄くなることがあります。自店の業種で実際にどこまで細かく記録できるかは、公式サイトの一般的な説明だけでは判断できません。 ヒアリングの際に、自店と同じ業種での導入事例や、記録項目のカスタマイズ性を確認することをおすすめします。
POS連動・LINE連携について、もう少し詳しく
公式サイトには、POS連動について次の記載があります。
カルテにある来店履歴や施術記録の確認だけでなく、POSシステムとの連動により予約台帳や受付状況の確認もリアルタイムに可能。もちろんタブレット側で入力した内容をPOS側で確認でき相互にやり取りが可能です。
出典: BEAUTY PALETTE(2026-09-23取得)
POS側で予約台帳・受付状況を確認できること、タブレット側とPOS側が「相互に」やり取りできる双方向連携であることが明記されています。 カルテの情報が一方通行で終わるのではなく、POS側からも参照できる設計です。ただし公式サイトの文言は「確認でき相互にやり取りが可能」までで、「更新」という語までは使われていません。 POS側からの入力・書き換えまでできるかどうかは、この記載だけでは断定できません。
公式サイトには、POS連動の別の説明として次の記載もあります。
担当者別、店舗別やお店全体など、それぞれの受付状況を一覧で表示。わざわざ受付まで戻る必要もありません。
受付状況を担当者別・店舗別・全体で一覧表示できることが明記されています。
LINE連携についても、公式サイトに次の記載があります。
来店履歴や購買データをもとに、LINEで予約リマインドや誕生日クーポンを自動配信。
来店履歴・購買データを使って、予約リマインドと誕生日クーポンを自動配信することがLINE連携の内容として明記されています。
一方で、具体的にどのレジ・POSシステムと連動するのか、対応するPOSシステムの種類・台数の制限があるかは、この記載だけでは分かりません。 既に特定のPOSシステムを使っている場合は、そのシステムとの連携実績があるかを最初に確認してください。
料金非公開のサービスを比較する一般的な考え方
ビューティーパレットのように料金表が存在せず個別提案制のサービスは、この記事で扱った11製品の中にも複数あります(例: OZmall)。料金が見えない状態で複数社を比較検討する場合、次の順序をおすすめします。
- まず、公式サイトに明記されている「非公開ではない事実」だけを並べる — この記事で言えば、初期費用無料・導入期間2〜3週間・対応業種の幅は、いずれも公式に明記された事実です
- 同じ質問リストを複数社に投げて、回答の形式を揃える — 「月額の目安」「契約期間」「解約条件」など、同じ項目を同じ言葉で聞けば、後で横に並べて比較できます
- 見積もりを文書(メールなど)でもらう — 口頭でのやり取りだけだと、後から「言った・言わない」になりやすく、他社との比較材料としても残りません
- 金額が出そろってから、初めて機能と金額を突き合わせる — 金額が分からない段階で機能面だけを比較すると、実際には手が届かない選択肢に時間を使うことになりかねません
この順序は、ビューティーパレットに限らず、料金非公開のサービス全般を比較検討する際に使える考え方です。
カルテを持つことの法的な位置づけ
ビューティーパレットに限らず、サロンが顧客の施術記録・カルテを持つこと自体に、法律上の義務が伴うという点は押さえておく価値があります。
顧客名簿・カルテを検索できる形で持っている時点で、サロンは個人情報保護法上の個人情報取扱事業者に当たります。同法第16条第2項の定義に、事業規模や人数による除外はありません。そして同法第23条は、取り扱う個人データについて「漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない」と定めています(e-Gov法令検索・個人情報の保護に関する法律、2026-08-06取得。同条文はリザービアの解約と乗り換えでも引用しています)。
タブレット型のカルテアプリを導入する動機は「業務を楽にする」ことだけではありません。 紙のカルテを、鍵のかからない引き出しや、誰でも見られる場所に置きっぱなしにしている状態は、この安全管理措置の観点から見直す価値があります。デジタル化そのものが法令遵守を保証するわけではありませんが、アクセス権限の設定やパスワード保護など、紙にはない管理手段を持てる点は、安全管理措置を検討するうえでの選択肢の一つになります。
紙カルテのままでいることのリスク
ビューティーパレットのようなデジタルカルテを検討する背景には、紙カルテを使い続けることの限界があります。一般的に指摘される点を整理します。
- 検索性の低さ — 「前回いつ来店したお客様か」「どんな施術をした記録か」を探すのに、紙の束をめくる時間がかかる
- 災害・事故時の消失リスク — 火災・水濡れなど、紙という物理媒体特有のリスクがある。バックアップを取る発想自体が紙では生まれにくい
- 属人化 — 手書きの文字や独自の略語は、書いた本人以外に読み取りにくいことがある。スタッフが増えるほど影響が大きくなる
- 保管スペース — 来店客が増えるほど紙のカルテも増え、保管場所が必要になる
これらは一般的に指摘される紙運用の課題であり、ビューティーパレット固有の主張ではありません。 デジタル化によってこれらの課題がどう解消されるかは、実際の画面や運用を確認してから判断してください。
予約システムとカルテアプリを分けて考える
ここで一つ、検討の整理を提案します。「予約管理」と「カルテ管理」は、必ずしも同じサービスで両方揃える必要はありません。
ビューティーパレットはカルテ機能を主軸に据えた製品で、POS連携によって予約台帳を確認できるとされていますが、お客様からのオンライン予約受付そのものを単体で完結できるかは公式サイトの記載だけでは判断できません。一方で、予約受付・顧客台帳(来店回数・最終来店日・メモ欄)を担う予約システムと、詳細な施術記録を担うカルテアプリを、役割分担して併用するという選択肢も考えられます。
| 役割 | 必要な機能 | 該当しそうなサービスの例 |
|---|---|---|
| 予約の受付・管理 | 24時間ネット予約、予約カレンダー、リマインドメール | 予約システム全般(Salon-Booky・RESERVA・STORES予約等) |
| 顧客の基本情報・来店履歴 | 氏名・連絡先・来店回数・簡単なメモ | 多くの予約システムに標準搭載 |
| 詳細な施術記録(カルテ) | 手書き感覚の記録、写真添付、カウンセリング内容の蓄積 | カルテ専用アプリ(ビューティーパレット等) |
両方を1つのサービスでまとめられれば管理は楽になりますが、「カルテの記録のしやすさ」と「予約受付のしやすさ」の両方を高いレベルで満たすサービスを1つ選ぶのは簡単ではありません。 自店がどちらをより重視するか、あるいは両方を別々のサービスで持つ運用が現実的かを、契約前に整理しておくことをおすすめします。
導入期間(2〜3週間)にやっておきたいこと
公式サイトには「2週間から3週間で導入可能」と記載されています。この期間を、単に待つのではなく、移行の準備に充てることで、切り替え直後の混乱を減らせます。
- 紙カルテの優先順位をつける — 全ての紙カルテを一度にデジタル化するのは負担が大きいため、直近1年以内に来店した顧客から優先的に移す、といった線引きを決めておく
- スタッフへの操作説明の時間を確保する — タブレット操作に不慣れなスタッフがいる場合、導入期間中に練習時間を設けておく
- 紙カルテとタブレットの併用期間をどう扱うか決めておく — 移行期間中は両方を参照する必要が生じうるため、「どちらを正とするか」を先に決めておくと、記録の抜け漏れを防げます
この期間中にやっておくべきことを整理しておくと、実際に使い始めてからの手戻りが減ります。
見積もり(ヒアリング)前に確認しておきたいこと
料金プランが個別提案制である以上、ヒアリングの場で具体的に聞かなければ、比較検討ができません。 次の質問をそのまま使ってください。
| # | 質問文 | 聞く理由 |
|---|---|---|
| 1 | 「月額料金の目安と、店舗規模(スタッフ数・顧客数)による変動の有無を教えてください」 | 料金表が存在しないため、規模別の相場感を最初に把握する |
| 2 | 「予約受付・予約カレンダーの機能はありますか。ある場合、追加費用はかかりますか」 | 主機能がカルテであるため、予約機能の有無・費用を明確にする |
| 3 | 「POS連動・LINE連携は標準機能ですか、オプションですか」 | 公式サイトに機能として挙げられているが、料金区分は不明なため |
| 4 | 「契約期間・最低利用期間はありますか」 | 公式サイトに記載がなく、契約前に確認が必要 |
| 5 | 「解約時、蓄積したカルテデータを書き出せますか。どの形式で書き出せますか」 | カルテはお店の資産。乗り換えの可能性がある場合は特に重要 |
| 6 | 「タブレット本体は自分で用意する必要がありますか。推奨機種はありますか」 | 「市販のタブレットで利用可能」とあるが、動作条件の詳細は未確認のため |
5は見落としやすい項目です。 予約システムであれば顧客データのCSV書き出しに対応しているサービスが多い一方、カルテアプリでは施術記録・写真などの書き出し可否がサービスによって異なります。長く使うことを前提に契約する前に、必ず確認してください。
カルテ機能を軸に検討している方へ
ビューティーパレットはカルテ機能を軸にしたタブレット専用アプリという位置づけです。紙カルテの延長として、タッチ操作での記録・検索を重視する設計になっています。
当社(Salon-Booky)との違いを正直に書きます。 当社の顧客台帳は来店回数・最終来店日・メモ欄を持つシンプルな構成で、専用のカルテ入力画面や施術履歴の細かい記録機能は持っていません。紙カルテのような詳細な記録をデジタルに移したい場合は、専用のカルテアプリであるビューティーパレットのような製品に分があります。 一方で、予約受付から顧客台帳までを1つの画面で完結させたい場合は、予約システムとして設計されたサービスを選ぶほうが導線がシンプルです。
カルテ機能に特化した他の選択肢としては、美容室の顧客管理を無料でやる方法も参考にしてください。
まとめ
- ビューティーパレットはタブレット型のカルテアプリが主機能。POS連動・LINE連携にも対応
- 対応業種は美容系に限らず、ペットサロン・整体・リラク系サロンなども含む
- 導入期間は公式に「2〜3週間」と記載
- 初期費用は無料であることが公式に明記されている
- 月額料金は非公開。ヒアリングを経た個別提案方式で、料金表は存在しない
- 予約管理機能は「担当者別・店舗別・お店全体の受付状況を一覧表示」とPOS連動の仕組みが公式に記載されている。料金は公式サイトに記載がなく、問い合わせが必要
- カルテ入力の詳細さを重視するならビューティーパレット、予約受付から顧客台帳までを1画面でまとめたいなら予約システム型のサービスが向く
他社の料金プランは美容室の予約システム比較にまとめています。